■お盆の時期
お盆は1年に一度ご先祖様が帰ってくる日のことを言います。
お盆は旧暦の7月15日。(新暦では8月20日過ぎに相当)
多くの地域では、8月15日頃にお盆を迎えますが、
東京を中心とした地域ではお盆を新暦の7月15日にします。
お彼岸とお盆の違い
お彼岸もお盆も”ご先祖供養”というところは同じです。
お彼岸は、この世とあの世が一番近くなる日にこちらから出向いて供養をする行事ですが、お盆は、ご先祖様がこちらへやってきてくれるのをお迎えするという行事です。
そのため、お彼岸は、「彼岸の入り」「彼岸の明け」と言いますが、お盆は、「迎え盆」「送り盆」と言います。
地域性
地域により7月または8月と違っているのは、諸説ありますが旧暦から新暦に変わった明治時代に農作業や漁業の事情で各地域で時期を決めたためと言われます。
しきたりにも読み方にも地域差があります。
読み方と意味
旧盆・・・旧暦7月15日 (カレンダーの8月15日前後の期間)
新盆・・・新暦7月15日 (カレンダーの7月15日前後の期間 *主に東京)
月遅れの盆・・・新暦8月15日 (新盆のお盆から1ヶ月後のお盆)
初盆(はつぼん、ういぼん)・新盆(にいぼん、しんぼん、あらぼん)・・・故人が亡くなって四十九日の忌明け後、初めて迎えるお盆のこと。
*新盆は特に混乱しますが、新盆は呼び名は同じでも、意味が二つあります。
■お盆の準備
13日を「迎え盆」と言います。
この日までにお墓やお仏壇の周りなどは念入りに掃除をしてお迎えの準備をしましょう。
家にもお迎えする花やご先祖様が家に帰ってくるために乗る「牛馬」を用意し、13日の夕方「迎え火」をしてお迎えします。
■飾りの意味
真菰(まこも)(で編んだムシロを敷く)・・・病気を治し、邪気を払うと言われています。
きゅうりの馬・・・馬に乗って早く帰ってきてください。
なすの牛・・・牛に乗って、景色を見ながらゆっくりお帰り下さい。
法月・・・赤い実が灯火です。亡くなった方の霊が帰ってくる時、道しるべとなる火として飾ります。提灯に見立てるとも言われます。
迎え火、送り火・・・ご先祖様の道しるべになります。
おがら・・・お盆の送り火や迎え火をたく時に使用します。
ほうろく・・・おがらを焚くお皿です。
花・・・花や果物、お線香、盆菓子などを飾りご先祖を迎え、感謝を伝えます。
お花は、地方により盆花(ボンバナ)と呼ばれる秋の花を飾ります。
萩、桔梗、オミナエシ、山百合、ナデシコ、ミソハギなどが使われます。
手に入らなかくても、亡くなった方が好きだった花など、きれいな生花を飾るといいでしょう。
新盆(初めて迎えるお盆)の場合、花色は白で統一します。
2年目以降は色のある花を合わせたものにします。
仏壇にトゲのあるもの、毒がある花はふさわしくないと言われます。
そのため、バラを敬遠される人も多いと思いますが、
「故人の方が好きだった花」や「故人の方に見せたい花」を選ばれることが最近では増えてきていますし、心のこもったものであれば基本的にはどのようなお花でも良いと思います。
また、お遣い物などの時、基本的なところを知っておくと良いでしょう。
■送り火
送り火は、16日の夕方にご先祖の霊を送り出す行事です。一般的に送り火は、迎え火を行ったときと同じ玄関先などで行います。
送り火の大規模なものに京都の「大文字送り火」があり、風物詩となっています。